同時インタビュー1
受属性腐女子と語る
○ 初めてやおい(1)を読んだときは?
かく:小6のとき。テレビと、3つ上のいとこの家に『闇の末裔』(2)があったのがきっかけ。「ああ、こういうのもあるんだ」って思った。
知佳:すごく冷静だったんですね。何か感情が高まったり、「萌え〜っ!」(3)とか、「ときめき!」っていうのはありませんでしたか?
かく:そういうのは無かった。仲間うちで盛り上がるくらいならあったけど、冷静なところは冷静だった。
知佳:クールな腐女子(4)もいるんですね。オープンさんは?
オー:『最遊記』(5)がふつうに好きだったんだけど、1つ上の先輩にやおい同人誌(6) をすすめられて、読んでみたらハマった。
知佳:初めて読んだときの感想は?ショックとかは無かったんですか?
オー:全然ショックは無かった。「よくねぇ?!コレ!!」って感じで、ひとりでウハウハ してた。
知佳:少女漫画を読むような感じで?
オー:そう。っていうかあたしは小さい頃から同性愛とか別に抵抗無かったから。だから、「ああ、こっちのほうがいい」っていう感じだった。
知佳&かくれ:「こっちのほうがいい」と?(笑)
オー:こっちのほうがいいっていうか、ふつうの(ノーマル)も好きなんだけど。
かく:私もそうですね。
オー:小学校のときは、やおいじゃなくてドリーム小説(7)っていうのを書いてた。
知佳:「ドリーム小説」って何ですか?
オー:主人公を自分にしたり、立場を置き換えたり、第3者として好きな作品の中に自分を登場させたりするやつ。そのころはまっていたのは『神風怪盗ジャンヌ』(8)とか。
知佳:そういう風にして作った小説を「ドリーム」っていうんですね。
かく:なんでもアリ。夢の世界。
オー:だよね〜。「夢小説」とも言うね。
○ やおいを読むときには、受・攻どちらの気持ちになって読みますか?(9)
オー:あたし、属性が受らしくて…
知佳:受属性ってどういうことですか?
オー:だから、あたしの周りにいる腐女子にもそれぞれ属性が決まっていて、「お前は攻、お前は受、お前はリバ(リバーシブル)(10)とか話してる。自分は完受。受視点で見る。
知佳:そういうのってやっぱ自分で分析したりするんですか。どっちの視点で見るかを。
オー:そう。っていうか自然にそういう話になる。
知佳:かくれちゃんは?
かく:どっちかっていうと第3者の目で見る。例えば小説を読むときも、自分が作品の 中に入ってどうこうというよりは、話そのものを楽しむ。だからどっちかに感情移入っていうのは無い。今のところは。
知佳:じゃあかくれちゃんはPCゲーム(11)とかしないんですね。
かく:PCゲームにもよるんじゃないかなあ。
知佳:感情移入っていうのは無いんですか。
かく:客観的に見て、泣けるところは泣き、笑えるところは笑う。
知佳:まとめると、受属性もいて。攻属性もいて、リバーシブル(どちらでも感情移入できる)もいて、客観視もある、と。
オー:あたしコスプレ(12)してるやんか。だからコスしているときに、カップリング(13)とか決まってるから、「お前受だ」ってなる。それに由来して、うちらだけかもしれな
いけど、普段も友達同士「嫁」とか「旦那」とか作って遊ぶ。あたし受だから旦那ぐらいしかできねえ(笑)前に嫁が1回できたけど何かギクシャクして。
知佳:それで腐女子には謎の会話が多かったんですか…
オー:これってあたしらだけかもよ。うちの身近な人同士の。
知佳:「流行の最先端は常に細部から」っていうじゃない。流行るかもしれませんよ。
オー:あたし今旦那様募集中。
知佳:女?
オー:うん。でも茨城にナリメ(なりきりメール)(14)の旦那いるけど。旦那になりかけもいるし。
○やおい作品を選ぶとき、重要視する事はなんですか?
知佳:かくれちゃんの場合はストーリー性なんですか。
かく:ストーリー性と、昔馴染みの自分が好きな作家さんぐらいじゃない?
オ:作家だな。あとは自分がはまってる漫画とかアニメとかゲームとか。
知佳:「ジャンル」っていうやつですか?
かくれ&オープン:ジャンル。
オー:でも、もっとも重要なのは自分の好きなカップリングだよな!
かくれ:うん。
オー:一番それが大事。
知佳:「一番それが大事」?
オー:当たり前!!
かく:それ以外は読みたくない!!
オー:そう。読みたくない。
知佳:たとえば自分がA×B(15)って思っていた受のBが攻になっていたら…?
かくれ&オープン:イヤだ。ありえない。
知佳:ケンカになる?
オー:そう!…いや、ケンカにはならないけど「絶対ムリ―!!」とか言う。
かく:自分に合わないのとかは見ない。
知佳:なるほど。
オー:でも否定はしないよね。
かく:その人の見方にもよるんじゃない。けっこうそれぞれだし。
知佳:違うカップリングでも「絶対ダメ」とか言ってケンカにならないけれども、その中で自分の好きなのを選んでいる、と。
かくれ&オープン:そうそう。だから見せてきたときは先に「ムリ」って言う。
知佳:やっぱりこだわるのはカップリングなんですね。
オー:そう。あと、絵もちょっとね。自分の好きな絵柄とか。
知佳:それは漫画において?
オー:うん。
知佳:(やおい)小説とか読みますか?
オー:読む。めっちゃ読む。
かく:読むね。読みあさってる。
知佳:小説って言っても挿絵があるから視覚にうったえますよね。絵が無いBL(16)小説ってありますか?
オー:ある。同人とかネットではむしろ絵があるほうが少ない。
かく:商業誌はたいてい絵があるよね。
知佳:はい、まとめると、やはりふたりとも重要視するのはカップリング、と。オープンさんはストーリー性についてはそんなに要らないんですか?
オー:そんなことないよ。
知佳:感動とかはありますか?
オー:泣き…悲恋とかになるかな?
かく:サイトとかでも、トピックがある。甘々(17)、感動、あといろいろ。
オー:大きく分けたら、甘々、悲恋、ウラ、死にネタ、とか。
知佳:ウラって何ですか?
オー:いかがわしいの。18禁。
知佳:初めて聞きました。
かく:アンダーとも言う。アンダーサーチ。
知佳:アンダーサーチ!?
オー:サイト隠している人が多い。そういうのあんまり好きじゃないけど。
知佳:ところで、誕生日いつですか?
オー:×月×日です。
知佳:まだ17歳ですね(笑)大丈夫、名前出さないから。
オー:(笑)大丈夫、だって中2の頃からそういうの普通に、みんな、ねえ。
知佳:同人のいかがわしいのは規制不可能でしょう。PCゲームとかは…
オー:いやぁ、あんまりしない。自分の好きなジャンルのならするけど。
知佳:ていうか18禁(18)が多いからですか。
かく:PCゲームはどっちにしても18禁が多いし、PCはやっぱ環境に左右される。家族に1台のパソコンではちょっと…一人暮らしとかノートパソコンだったらいいけど。
知佳:なるほどね。高校生ですから。
オー:いいんじゃない、履歴消せば。ほら、腐女子って何も障壁に思わないから。
知佳:そ、そんなんでいいんですか…隠れもいるけど。ねえ、かくれちゃん。
オー:あたしはオープン・ザ・ドアーです。(?)
知佳:それにしても、かくれちゃんはうまいこと隠してますね。自分が腐女子である事を。
オー:ほんっとに判らないよなあ。うちらなんか…。
知佳:やおいだなんだかんだって大声で。
オー:「やおい」という言葉はもうあまり使わない。中学校の時は使ってたけど。「やおい本ゲット!」とか。
知佳:ああ、そうですか。研究本でしか使われてないんですね…。じゃあ「BL」って言いますか?
オー:いや、何て言うかなぁ?カップリング名出すとか、やるやらないとか言っちゃう。
かく:わたしの場合「やおい」という言葉を知ったのは高校生になってから。それまでは話す人がいなかった。今も腐女子グループには入ってないから話さないだけで、もしそのグループに入ったらオープン・ザ・ドアーかもしれない。
知佳:隠れ腐女子は別に隠そうと思って隠しているわけじゃないんですか。
オー:ほんとはしゃべりたいけど…っていう人のほうが多いよ。
かく:やっぱり公共の場ではやおいの話はしたくない。こういう場では楽しい。私の性格かもしれないけど。
オー:すいません、してます…中学校の時のほうがまだ恥じらいがあったよ。
知佳:それはどうして?
オー:中学校の時は恥ずかしかった。大きい声で話すのも、腐女子がバレるのも。
かく:あたしは今もそうだね。なんだかなぁ…。
知佳:でも、男の人で腐女子の萌えトークが耐えられないって言う人もいますよね。
オー:そうなの?!
知佳:あっ、知りませんか。まぁ××高校にいるかどうかは知らないけれども、そういう人はいるでしょう。例えばパロディ(19)もののやおいなんかは特に聞きたくない人もいるんじゃないですか。
オー:それは人の好き勝手だからいいんじゃない?ただ、そんなふうに思われるのはムカつく。あたしらの生活を乱すな。お前らが腐女子の事を嫌がるんだったらこっちもその嫌がる事を、嫌がるよ、みたいな。
知佳:まぁ、楽しみ方はそれぞれだから、萌えトークが悪いって言う事じゃないと思いますけど。
オー:男だってどうせえっちなもん見てんだろ。
知佳:それは、そのふたつ(やおいと男性の見るえっちなもんが)根底では同じだと思うってことですか?
オー:そう。結局そんなもん。
知佳:やはりそうなんですか。
かく:どっちがどっちとは言えないね。
オー:男だってそういうの見て仮想空間で欲望満たしてるんでしょ。腐女子もおんなじことをしてるんだよ。
誰にも迷惑かけてないよ。現実にはやおい関係を求めてないし。ほんとに現実の男がやおいやってたらキモいと思うよ。ゲイの人はいいけど別に。気にするって事は「お前らマジであるのか」って思う。
知佳:男性にやおいが理解できないのは仕方ないし、パロディという手法が悪いとも思います。でも今はね、身の周りの腐女子を知っている男に話を聞いても「勝手にすれば」って感じですね。
かく:わりきってるよね。
知佳:わりきってない人はどうしているかって言うと、某ネット掲示板(20)に書き込むわけですよ。
オー:うぜえ!某掲示板嫌い!
知佳:嫌いなんですか。面白いところもありますよ。
オー:だってこの前コスプレしたある人の文句が、某掲示板に書かれてた。まぁ、その件は違ったんだけど、ステージとか出たらすごい書かれるし。
かく:そうなの。
知佳:ほとんどの人は、某掲示板の一部みたいなのを除けば「勝手にすれば」って思ってるんじゃないですかね。
オー:勝手にしますわ。変に思うのは勝手だけどそれをあたしらに見せるな。見せたらブッコロ。
知佳:まぁ、ほんとにイヤだと思う人もいるかもしれない。男の人が女の人の前で猥談をしているのを「ゲッ」と思うのと一緒でしょ。さっき言ってたでしょ。だったら、ある程度えげつない部分は控えるべきなんじゃないかと思いますよ。
オー:ああ、うん。助け合いの部分だよね。まぁ腐女子は専門用語で語っているからある程度は隠せますよ。
用語を知ってしまったらしょうがないよ。はやく忘れろ。あたしらに規制かけんな!
知佳:…(だとしたら私は今まで総合学習で、多くの人にとって迷惑な発表をしてきたかも。申し訳ない。腐女子の皆さんがんばって日々新しい用語を生みなおしてください。)
かく:でも「おたく」ほどは腐女子に対する差別って無いよね。
オー:イヤだ。一緒にされたくない!マニアとおたっくって一緒だと思うけど、おたくっておかしいじゃない。芸能人マニアとか華道マニアとかも言ってみればおたくなのに、漫画好きだけがおたくって思われるのはいや。
知佳:マニアとおたくは違うと思うよ。おたくっていうのは漫画、アニメ、ゲームとか。アイドルとかジャニーズは際どいけど、そのある程度限られた範囲の文化の人だと思う。だとしたら、腐女子はおたくの一種だと思いますよ。
オー:それはそうだけども、漫画とかの人だけおたくって思われるのはおかしいよ。暗い、太った、ハァハァ言ってる男のおたくのイメージと一緒にされたくないのよ。漫画好き=おたくじゃないし。おたく暗いっていうのもやめてほしい。あたしらなんかめっちゃ明るいじゃない。
かく:おたくの定義は人それぞれ見方があるからその人の捉え方による。
オ:あたしなんか自分のことおたくだって思ってないもん。
知佳&かくれ:……(そっ、それはどうかなぁ)……
知佳:定義不可能だけども、その暗い太ったハァハァ言ってる男のおたくのイメージも、確かに世の中にはありますね。そういうイメージと結びつきやすいから腐女子も暗いって思われる事もあるかもしれません。
かく:その悪いステレオタイプをただしていかないとあたしたちも居心地わるい。
オー:だね。だって中坊とか、いるんだよ、かわいいのが。男でもかわいいのとかかっこいいのとか。
知佳:そうですね。ステレオタイプとはかけ離れた男のおたくも、知人に数人います。
萌え系でも。
かく:じゃあ腐女子のステレオタイプって何?
知佳:集まってすごいくきい声で、萌えトークをしている印象があります。
オー:それは確かにそうだ。否定はしない。
かく:それは言える。
知佳:私の持っているイメージはステレオタイプとは言えませんね。真実だから。
オー:だって萌えトークが生きがい。腐女子じゃなくても大きい声でアイドルの話してる人いるやん。
知佳:そうですね。腐女子だからどうっていうのはムリだと思います。やっぱり、某掲示板サイトでおたくのことを調べたらダメだと思いませんか。
オー:間違った事ばっかりだもん。
知佳:私は観光目的で閲覧するだけだけれども、おたく弾圧的なスレは、個人の抱いている主観的な特定のイメージを悪口として吐き出しているのが多いですね。
かく:それがみんなに伝播していくのね。
オー:だね。ダメだね。じゃあ某掲示板サイトにいいスレ増やす?
知佳:でも、そういうこと言い出したら『電車男』(21)みたいになるわけですよ。同じように脱・腐女子ストーリーをいい話にされてヒットさせられたらイヤじゃないですか?
オー:…でもなぁ〜、別にぃ…う〜ん、でもとりあえず一生足は洗えないと思う。だって自分の子供と萌えトークしたいもん。娘にコスさせたい。
かく:それはあたしも。夢だよね。アニメイト(22)とか行っても親子連れがうらやましい。
知佳:みなさんの親の理解はどうなんですか?
オー:うちはオープン。母親も姉もやおい本の事を知っていて気にもしてないし、コスも知っている。父親はあたしのことをただの漫画好きだと思っているらしい。
知佳:理解のある親御さんですね。
かく:うちは隠してる。普通の漫画の後ろにやおい本を隠して、親はやっぱりただの漫画・アニメ好きだと思っているらしいよ。そのほうがお母さんも気ぃ使わなくていいと思うし。
オー:あたしの部屋にはアンソロ(23)や18禁が散乱してる。
かく:恐ろしい…。
知佳:私はこの総合学習の研究を親に説明するのが難しいです。言っても理解できないだろうし。マジメにやっているんだけれども。人生かかってますから!
オー:あたしそんなことしてる暇あったらカメコする。
知佳:カメコって何ですか?
オー:コスプレイヤーの写真をとる女の子。カメラ小僧の女版。あたしはコスもしながらカメコ。
かく:あたしはカメコよりコスがいいかな。コスには抵抗ありますか?
知佳:私に聞いてる?考えた事がないです。そんなの「SMに抵抗ありますか?」くらい考えたことがないです。
かく:あたしは1回してみたかった。今となってはファッションだし。
オー:これ(写メ)見てみ。関係ないけどコスしてる女の人。
知佳:顔かわいいじゃない。
かく:か〜わいい。
オー:かわいい人もいっぱいやってるよ。マナーを守れば全然OK。
知佳:最近はね…。コスプレの魅力って何ですか?
オー:もうキュンキュンくること。キュンキュンキュンキュン。
知佳:もうちょと言語化していただけますか。
オー:自分の好きなキャラをかわいい人とかかっこいい人がコスしてたら「写真取らしてくださいっ」って。
知佳:それはやっぱり二次元にしかなかったものが三次元に「きましたっ!」っていう 快感ですか?
オー:そう!そう!
知佳:ああ、男のおたくがフィギュア(24)に萌えるのと同じように腐女子はコスに萌えるっていうことですか。
オー:そう!
かく:ふぅ〜ん。
知佳:じゃあ、その気に入ったコスプレイヤーはそのときキャラそのもの?
オー:そう!
知佳:だからキスしちゃったとかされちゃったとかいうことになり得るのか。
オー:ん?
知佳:私の友達でイベント(25)にでコスプレイヤーの人とどうのこうのって言ってた人がいまして、そういうことを言っていたのに驚いたので。
オー:できることならしたい!まぁ、コスプレイヤーの人の許諾を得てからね。その辺は礼儀の世界。親しき仲にも礼儀あり、みたいな。
かく:今までに無いモノだから興味がある。あたしはいろんなかわいい服が着れるからしてみたいと思った。キャラになりたい、とかじゃなくって。いろんなかわいい服あるし。一回着てみたいな。
知佳:コスっていっても一概に言えないですね。色んな道があるから。同人誌作ったりはしないんですか?
オー:コピー本はある。サイトで売ったり。オフセット(26)はまだない。会場で本とラミカ売ったこともある。
知佳:「サークル参加」したってことですか?
オー:そう。
かく:懐かしいなぁ、ラミカ(ラミネートカード)とか。
知佳:かくれちゃんは作ろうとは思わない派ですか?
かく:作れないです。あたしはどっちかと言うと買うほう。技術面の問題もあるし、あたしは頭ン中。
知佳:脳内萌え?脳内だけで完結するんですか?
オー:頭ン中で考えた事がポーンって作品になってほしいよな。
かくれ:ドラえもんの道具であったよね、なんかカンヅメみたいなやつで。欲しいなぁ。
オー:普段カメコネームやペンネームで呼び合ったりするね。写真屋さんにフィルム持っていくときにコスネームで記入したりする人もいるし。
知佳:写真屋の人からしてみれば「面白い人来たなぁ」ですよ。
かく:それはアレと同じだよ。
知佳:私もゲームマニアと思われるのがイヤで、ダンジョン名を暗号で言ったりしてましたね。ダジャレで。
かく:それと同じなんじゃないの。
知佳:名前を変えて呼ぶのは他に特別な思いがありそうですけど。「バレたくない」のとは違うでしょう。
○ 受の気持ちでやおいを読むときと、ふつうの少女漫画を読むときはどういう風に感じ方が異なる?
かく:男の子と女の子の恋愛は昔から少女漫画にも現実にもあるけど、やおいは同性だし、考えや視点が全然違う。現実の同性愛もあるけど、普通の恋愛と
は流れも違う。障害もある。
オー:男同士の三角関係とか萌える。でも何でかなぁ?
かく:基本的に攻属性の人ってそういうこと(禁断を乗り越える恋愛)とかを気にしな い。
オー:攻の台詞で言ったら「お前が男でも構わないんだ」的なもん。
知佳:性別を越えた愛、そこに本当の愛を感じる、とかそういうことですか?
かくれ&オープン:そう!そう!
オー:受はそういうことを悩む。最初は「そんなのおかしいじゃない」って。でもだんだん惹かれていく。いろんな問題がありつつも、出来上がりました、みたいな。
知佳:そうして受の愛が成就するのが嬉しいってことですか?
オー:そう。ハッピーエンドでもバラバラになっても、その過程がキュンキュンくるの よ。
かくれ&オープン:そうなのよね〜!!
知佳:やっぱり普通の少女漫画ではそういうところは…
かく:表現できない。その悩んだ過程があるから最後にこう、キュンキュン。
オー:禁断の愛っていうと少女漫画では兄妹とか、三角関係とかあるけど…飽きたの よ。やおいは同性だし、考えや視点が全然違う。現実の同性愛もあるけど、普通の恋愛とは流れも違う。障害もある。
かく:あたしも飽きた。
知佳:少女漫画に飽きた?
かくれ&オープン:少女漫画に飽きました!
オー:いや別に読むけど今でも、面白いから。少女漫画でも例えば兄妹ものとか障壁なのもあるけど、やおいのほうが面白い。でも何でやおいが好きなんだろう?
知佳:もっと悩んでください。
かく:どっちか読みたいかっていうと、やおいのほう。
オー:買うならそっち。
知佳:どうしてやおいが好きなのかって突き詰めて考えると、やっぱりよく分からないですか?
オー:よく分からない。趣味の問題かなぁ。漫画は何でも読むんだけど、やっぱりやおいに惹かれるなぁ。
知佳:思春期にやおいに出会った事が大きいんですかね。
かく:大きいね。
オー:大きい。足洗えないよね。××中の友達はいっぱい足洗ったけどね。
かく:高校デビューで足洗って、普通に恋愛にはしる人のほうが多い。染まる時は中学校が多いけど。
オー:だって今仲良い腐女子も、高校入学当時足洗おうとしていたのをあたしが引き戻しちゃったもんね。「かわいそー、ごめん」って感じ。
かく:大学とか大人になったら減るけど、それでも残る人は残る。
オー:まぁ、××高校は多いよね。
かく:都会にいくと95%同士(27)の学校もあるらしいよ。
オー:いいなぁ〜。そんなクラスに入りたい。
知佳:メディア環境にも左右されるでしょうね。
かく:そう。アニメイトもそんなに大きくないしイベントも東京、大阪に比べたら大きいわけじゃない。
知佳:聞いた話ですが、大阪の放送局だと夜中の2時過ぎからやおいアニメが放送されるらしいですよ。
オー:そうなのよ!見たいんです!「好きしょ」(28)とかね。
かく:メディア環境は絶対ある。「好きしょ」はキッズステーションでやってたじゃん。
オー:でもオヤジにバレるから録画できなかった。
知佳:受のことを「アレは女の子よ」って言えばいいんじゃないですか?
かく:髪の毛ピンクだし。
知佳:そういう問題?さて本題に戻りましょう。自分の気持ちとしてはどう違うんですか?少女漫画を読む時と、やおいを読む時とで。
かく:変わらない。
オー:別に。区別しない。ただあたしの場合はエロがあるかないかかなぁ。
かく:エロにもよるけど。あたしの場合よく言うのは「愛がないのはイヤだ」。
オー:愛ナシから愛アリになるのが萌える。強姦から愛が芽生えるとかね。
かく:そういうのネットでよくあるよね。
知佳:はい、…エロですが、ノーマルのエロとやおいのエロの違いって何ですか?
オー:何だろ?
かく:何かなぁ。
オー:場所が違うとか…
知佳:そういう構造の違いじゃなくって!精神的に!一緒って言うなら一緒って言ってもいいですよ。
オー:一緒じゃないよな。
かく:違うよな。何か…。
オー:何て言うんだろ?…こう、ギリギリまでさぁ、こう、何ていうんだろ?!分からん!
女の子だったら胸あるじゃない。女体化(29)も好きだけど。男の子にキュンてくる。こう、同じなのに体格の差とか…女の子にはない何かを感じるだんよね。
かく:どっちかっていうと知らない世界の事だから好奇心もある。
オー:どうせ男女のことだったらいつか自分も経験するだろうけど、男同士って出来ないじゃない。
かく:男女のは見飽きたのよ。
知佳:見飽きたとおっしゃる!?
オー:飽きたよ!それこそ小6のときとか、普通にみんな、ねぇ。
かく:普通に見てた。テレビとかでもね。
オー:かっこいい男の子とかわいい男の子のドラマやってほしいもん。差別じゃなっくて、ね。
かく:それは見たいなぁ。やおいって、「ふつうのノーマルと違う何かがある」って言う事までは、分かるよね。
オー:ねぇ。
知佳:違う何かはあるけど…?
かく:なんとも言えない。何て表現したらいいのかがわからない。
オー:言葉には出来ない何かがある。何で好きなんだろうって思うよね。
かく:今思うと、何でこんなん好きなんだろうって思う。
オー:何でハマったんだろう?って。でもそんなこと言い出したら、「あたしは何で生まれたの」「宇宙って何であるの」って言うくらいわからない。それだけ深いのかも。
知佳:そのくらいわからないやおい…それを研究しているのか私は。
オー:何でハマったかなんて言える人はいない。「キュンてきた」とか言うんじゃない。
かく:「ビビっときた」とかね。確かに今まで見てきたものと違う珍しさはあったかもしれない。でも何でハマったかって言うと…わからない。
知佳:わかりました。そりゃそうですよね。みんなにツラツラ語られたら私だって研究しようなんて思いません。
オー:謎だよ。宇宙の大神秘だよ。
知佳:でもその謎を解き明かすのが私の研究です!攻属性の人に話聞いたらまた違うだろうし。絶対違う欲求でしょう。攻属性と受属性は。
オー:かくれちゃんはあたしから見たら受だよ。知佳さんはリバだな。
知佳:ほお、そうですか。
オー:あたしは完受。やっぱ言動とかで受か攻か決まるかなぁ。
知佳:受属性、攻属性は根本的に違うと思います。何に由来するんでしょうねぇ?人格とか?
オー:弱々しい受、強気受、へたれ攻、俺様攻…色々なんだけど。へたれ攻と強気受って同じような気がするんだけどまた違うのよね。
知佳:攻と受を明確に区別するのは何ですか?
オー:かわいいかかわいくないか?…関係ないか。かわいいのはけっこう「来る」けど。
かく:商業誌的(30)に言えば、攻はどっちかっていうと、いい所だけ集めたような完璧な男が多い。
オー:受は顔がかわいいけど頭はパーとか、バカで元気とかどんくさいとか。ちょっと劣ってる感じ。
知佳:オープンさんはそういうのに萌えるわけですか?
オー:そう(笑)
かく:あたしはそういうのも好きだけど、対等な関係か、それよりちょっと受が下くらいのが好き。
オー:受が上の立場のも好き。
知佳:じょ、「女王様受」っていうやつですか…?
オー:それこそ誘い受とか強気受とか。
知佳:誘い受って何ですか?
オー:エロに限るんだけど、自分から誘うやつ。
知佳:そういうのなんですね。
オー:へたれ攻っていうのは受にリードされて攻めちゃうやつのこと。誘い受と似てる。
知佳:そうですか。受だ攻だといっても恋愛関係、性関係においてどっちが能動的でどっちが受動的かっていうのは、だんだん区別なくなっていってますか?
かく:何でも色々増えちゃったよね。今は。
知佳:自分が萌えるシチュエーションを追求して追求してみんな作るから、バラバラになって当然ですか。
オー:それこそ好みだよね。服とか髪型とかの好みと一緒。
知佳:そのぐらい自由に表現出来るのがやおいなんですね。
かく:自分が思ったとおりのものが探せるぐらいに数が増えている。
オー:100以上は種類あるよな。
知佳:少女漫画だったら絶対そんなに種類ないでしょうね。弱気な少女が、リードされて…とか。
オー:それか、元気っ娘がマジメに惹かれたとか不良に惹かれたとか。
知佳:それと比べたら確かにやおいの多様性はスゴいですね。私は4年前のやおいの知識しか持ってなかったんですけど、今の状況を初めて見たときはびっくりしたよ!「攻×攻」って…。
オー:成長してるよね、やおい。
かく:日本全国スゴいぜこれは。
知佳:何と言っても種類と数がスゴいですからね。
オー:だってあたしは同年代の3分の1は腐女子だと信じてるよ。
知佳:3分の1はいくらなんでも!
オー:だって岡山ドーム行ってあんだけ人がいるのよ。
知佳:それも調べたいんだけど不可能ですね。国勢調査ぐらいの勢いでやらないと…
オー:しかし、かくれちゃんの意見きいてて、「そういうのもアリ!」って思ったよ。
知佳:ふたりともそれぞれに見かたとか違いますね。えっと、何でしたっけ?まとめますと、やおいは少女漫画と比べて自由度が高い、と。それは大きいですし、結論になり得ますね。なぜやおいなのか、それは従来の少女漫画に比べて…
かく:オノレのときめきを圧倒的に自由に表現できるし、選択できる種類も膨大、と。
オー:萌え増大。ところで、ダイソーの社訓知ってる?いまや十人十色は古くて、「一人百色」らしいよ。あたしはコレを聞いて感動したよ!あの大量の品揃えは、そういう根性の賜物。
知佳&かくれ:へぇ〜すごいね。
知佳:そういうポリシーとも通ずるものがありますね。
オー:そう!
かく:さすがダイソー。
知佳:あの大手100均ショップと、近年多様化、拡大しているやおいが、なんと同じ原理で成長していた、と。
かく:じゃあそうしたら今後ともやおいは拡大していきますかねぇ?
知佳:まぁ、日本の経済や今の生活水準がある限りは続くんじゃないですか。「それどころじゃない!働かないと」っていうふうになったらもうダメだろうと思いますけど。
かくれ&オープン:う〜ん。
○ BLGはプレイする?
知佳:BLG(やおいパソゲー)はプレイヤーの視点が定まるから言及しやすいと思ったんです。受属性の人は総受のゲーム、リバシはリバシ、攻の人は総攻、っていうふうにね。でもやっぱ18禁が多いから…
オー:あたしは受属性だけど、逆に攻目線のゲームしても楽しいと思うよ、「こんな受ヤだな」とか思ったり。攻ってこういう気持ちなんだぁって。
知佳:ちょっとハマりそうですか?
オー:ハマりそうではない。だって…
知佳:(攻の)体験は出来るってことですか。
オー:そう。体験して、「受ってこういうふうに見えるんだ」とか「扱いにくいってこういうことか」とか。あたしが攻の立場から見たら弱々しい、女々しい受はイヤなのよ。いわゆるウザ受。
かく:ブリブリ系はイヤ。捨てたくなる。
オー:攻の気持ちでも受の気持ちでも考えられるし、みたいな。
知佳:自分の属性は別としても、他の属性を体験できない事はないんですね。だからリバーシブルがありえる。
かく:リバーシブルが一番いいな。
オー:漫画描く時もそう。攻になって「あたしこんな受が好き」とか。どっちにもなれる。
かく:漫画とか小説かくと、自分の視点を分析することで属性も分かってくるんだろうなって思った。
オー:攻でも受でも第3者でも、読めるしかけるし。
知佳:やっぱそこなんじゃないですかね、やおいがウケる理由って言うのは。視点が3つあるっていう。自分がどの属性かは別に選択肢は3つある。
オー:少女漫画だったらその主人公だけだもんね。それにやおいでもに三角関係とかもかけるよ。あと、漫画のパロディっていうのなら、やおいだけではなくてBLでもノーマルカップでもそれこそ百合(31)でも楽しめるよ。
知佳:出ました百合!
オー:百合はあんまり読まない。読んだ事はあるけど。何で「百合」って言うの?
かく:「薔薇」と「百合」だよ。今男性向けですごく多いよね。
知佳:何でそんなに詳しいんですかねぇ。私は勉強してやっと知ったのに。
かく:やおいもエロいけど、百合とか18禁のギャルゲーとかもエロいと思う。
知佳:それはしょうがないじゃないですか。男のリビドーが。
かく:やおいにもえげつないのがあるけど、「女性向け」でしょ。18禁のギャルゲーは男の男による男のためのものでしょ。やおいはその女性版でしょ。「女性向け」である以上やおいは女の欲望をストレートに満たすために出来ている。
オー:そうだね。
知佳:究極の質問行きますよ。みなさん傷つかないでくださいね。女もやおいを見て、せ、性的欲求を満たす行為が出来ますか?
かく:んんん?
オー:それは出来ない。あたしはした事がない。
知佳:脳内?妄想で終わるってことですか?
オー:うん。AVみたいに見たいとは思わない。漫画止まりでいいよ。
かく:ひとつの作品として見ましたっていうだけ。
オー:そうそう。
知佳:オナペットじゃない、と?
かくれ&オープン:違う違う違う違う!
かく:そこまでいく人は多分いないよね、ほとんど。
知佳:ああ、よかった。これでやっとなんかこの研究をするにあたっての罪悪感が減りましたよ。まぁ罪悪感って言うより羞恥心なんだけど。
オー:女は、これを見て「キャー」って萌えるだけ。
かく:やっぱ根本は萌えなんだな。
オー:萌えて終わるから「やまなしおちなしいみなし」。
知佳:やまなしおちなしいみなし、あるのは「萌え」だけ…
オー:別に性欲処理なわけじゃないよね。
かく:そこまでいく人はあんまりいないよ。
知佳:その次までいった人がPCゲームするわけですか?
かく:そうでもないと思うよ。でもそれは否定できないけどね。
○ ネオロマンス(32)っ てどう思う?
知佳:「遥かなるじくうの中で」。(33)
かく:「じくう」じゃないよ「とき」だよ。
知佳:「時空」って書いてますよね?「時空」と書いて「とき」と読むんですか?そういうのウザいですね。
かく:ネオロマは別にいいんじゃない。ときメモのガールズサイド(34)やるのと一緒だよ。
知佳:それはそれで楽しむ事は出来る、と。総受のやおいとどう違うんでしょうか。性は違っても構図が一緒じゃないかと思いますが。
オー:それはさっき言った「何か違う」って話になる。
かく:やおいとネオロマは関係ない、と。
知佳:そうか、個人の問題ですか。
○ 「女体化」っていったい何?
知佳:一度やおいになっているものを、また体だけ女に戻すって不思議ですね。
オー:女に戻すんじゃないよ。男キャラを女にするのよ。
知佳:は?
オー:あたしら的に好きなのは、薬飲まされたり打たれたりして女の子になるとか。
知佳:そういえば『闇の末裔』にもそういうのありましたっけ?
かく:あ〜、あれは違う違う。
オー:それとか、実は女だったんだけど、女だからって弱いって見られるのがイヤだから…
知佳:それって『ベルサイユのばら』(35)ですよね。
かく:(笑)
オー:そんな感じなんだけど、男として育って実は違ったんだ…みたいなのがもう「キャー!」って感じ。
知佳:でも今その話聞いて思ったのは、古典的少女漫画の70年代のノリだなぁと…。
オー:そうなのかなぁ。
知佳:そうなんじゃないですか。
かく:でもあたしは女体化は読まない。
オー:好き嫌い分かれるところだよね。
かく:嫌いって言うよりは…
知佳:絶対受属性のほうが女体化好きなんじゃないかと思いますけどね?
オー:わかんねぇなそれは。でも女体化の受は胸大きくなくていい。
知佳:何で男を女に変えるんですかね。
オー:え、そのほうが楽しくない?どっちも好きだけど、それはそれでキュンキュンくるのよ。
知佳:どうしてでしょう?
かく:かわいさ増し?
オー:なんでだろう?ストーリー性?でも最初に読んだときからウハウハ。
かく:個人の嗜好かな?でもあたしもどう対処していいのか分からないなぁ、女体化は。
知佳:あのインパクトはすごかったです。アレは象徴的だと思いますよ。はじめて見たときは「なんじゃこりゃあ!」って松田優作状態。
オー:うん。胸はでかくなくていいけどね。
知佳:さっぱりわかりません。やっぱり、やおいでそういうことができるって言う事は、ジェンダーだけが男であればいいってことですか?
オー:中身が男で外見が女ってけっこうキュンってくる。
知佳:それって『天使な小生意気』(36)でしょうか?でも、何かが違いますね。
オー:貧乳でいいのよ。それこそ知佳さんが言った『ベルばら』系とかもかなりキュンてくるし。夢小説でけっこうあるよな、男装夢。
かく:男装はけっこうキュンってくる。
オー:だから、タカラヅカみたいなノリ!男の人の役を、きれいな女の人がやってるのがキュン!
かく:あぁ〜!何かわかったような気もするね。
知佳:よ〜く分かりましたよ。でも理解はしたけど(その萌えを)体感はしません。
かく:そうなのかなあって言うぐらいにはわかった。謎がちょっと解けた。
オー:あくまであたしの意見だけどね。
知佳:ありがとう。よ〜くわかりました…。
オー:ほんとに?
知佳:ウソです。でも、どういうことかは分かりましたよ。
○ あなたはなぜやおいを読むのか。今日の感想をお願いします。
オー: 性的欲求じゃないけど、欲求(欲望)処理。処理って言うのも変だけど。ストレスたまってる時に読んで「ほわ〜ん」ってなるし。だから、好きな服着て、好きなもの食べて、と同じようなもの。好きなもの読んで好きなもの吸収して、みたいな。ほんと趣味の話。腐女子は頭のイカレたおたくと違って、現実逃避と現実の区別はしてる。
知佳:それは偏見ですよ。
オー:だから…この前事件あったじゃない。ロリータの…(37)
知佳:それこそ偏見ですよ。だってあの人はおたくじゃなかったんだもの。
オー:でもアレはロリータじゃないの?
知佳:ロリコン=おたくっていうのはダメ。
オー:現実と非現実が分けれてなかったんでしょ。
知佳:現実と虚構を混同しているロリコン=おたくっていうのがそれこそ偏見。「ああいうひとみたいに」って言わないといけません。(そこで「おたく」という言葉を使うべきではない。世間一般に使われるおたくの悪いイメージを、さらに悪化させることになりますよ!)
オー:おたくじゃないけどでも…現実と非現実を、腐女子はちゃんと区別できるじゃない。
知佳:(そこでどうして腐女子と犯罪者を比べるのかなぁ)今日のニュース見ましたか?監禁してたやつ。(38)
オー:あー、見た見た!あれはほんとになにもかもごちゃごちゃだったね。
知佳:あれこそ思うのが、そんなの鬼畜ゲームやって脳内で終わらせときゃいいじゃない、って。
かく:それを現実に持ち込むのがアウトだよね。
オー:それが、いっしょこたにされるのよ。あたしたち腐女子は。
知佳:そうですねぇ。(いっしょこたにしているのは世間一般の人で、小林薫容疑者に対して腐女子の怒りが「おたく!!」って言う言葉で向けられるのは、メディアに洗脳されてる証拠だと思うなぁ)
オー:腐女子は脳内と口で終わらす。
かく:脳みそと口さえあれば、男じゃないから行動には移せない。
オー:別に性同一性障害でもないし、ただやおいが趣味なの。腐女子が事件起こしたなんて聞いたことないでしょ。腐女子は悪い事じゃないのよ。
知佳:ロリコンの話におたくを持ち出したらいけませんよ。これから気をつけたほうがよろしい。
オー:気をつけるわ。ありがとう。
知佳:かくれちゃんどうぞ。
かく:やっぱ、いろんな人の意見聞くのは楽しいなぁって思った。やおいを読むのは、やっぱ趣味。なんで読むのかははっきり分からない。それは腐女子にも解明できない。まぁ、やおいもある種の恋愛物語なわけじゃないですか。ただ単にやおいって言うだけでしょ。だからどうしてノーマルを読ますにやおいを読むのかって言ったらクエスチョンだけど、要するに(ノーマルに)飽きた。
オー:そうだね。
かく:飽きたっていうのと、無いものねだりもあると思う。そういうものなんじゃないのかなぁ。
知佳:よく分かりました。途中でいっぱい語ったのであえてまとめなくてよかったかもしれませんね。これでインタビュー終わりです。
オー:めっちゃ楽しかった。
かく:よかったね。
知佳:皆さんどうもありがとうございました。 vol.2