◆おわりに◆

 

まぁ、研究中何が辛かったてそりゃあもうぜんぶです。しかしそのぜんぶがエキサイティングでした。

思えば長い道のりでした。「オタク研究したいなぁ」っていうのは中3くらいから考えてたんですよね。それで、高校で論文を書く機会があったのです。

実は、高2秋のテーマ決定のとき、私は最初このテーマを選んでいませんでした。なにしろ、あまり奇をてらっているように思われるのが恥ずかしかったのです。

2回目のゼミまでは「新聞と言論」みたいな超マジメテーマでやってました。

しかし、自分の心に嘘はつけなかったのです。情熱は抑えきれないものです。

3回目のゼミでテーマをこれに変えました。

私がこのテーマを宣言したときのみんなの反応。忘れません。

「ともかちゃん、ほんとにこんなテーマで論文書くの?」とか「え?オタク?」とか。

 しかしながら、この研究を敢行したことで、私のアイデンティティの大部分が形成されたような気がします。高3のクラス行事のとき、ひとりにひとつ作られたキャッチフレーズがありましたが、わたしのは「知的な変人」でした。うれしかったです。

人からヘンに思われるに違いないとか、だから変わったことはやめようとか、今の自分のイメージを守ろうとか、そういうことにこだわっていたら、この論文は完成していなかったでしょう。

私にとって、このテーマで研究を貫くことが自分を表現する事でした。

課題研究を通じて、自分自身のアイデンティティと真剣に、前向きに向き合う事が出来たのです。

 

そしてなにより、たくさんの人の協力によってこの研究をやり遂げる事が出来たことを忘れてはいけません。思わぬ顰蹙を買い、へこんだときもありました。しかし「頑張りな!」と励まし力を貸してくれた友人たちや、指導いただいた先生方の支えがあってこそ、それらを乗り越えてこられたのです。本当にありがとうございました。

 

 さて、やり遂げたなどと言うものの、実はこの論文は未完成であります。視覚メディアの影響力や情報の浸透度などの専門的な領域に関しては、到底高校生レベルで扱える問題ではありませんでした。それゆえまだまだ検証したい点が山ほどあるのです。

 私は春から大学で社会学を学びます。これからどんどん知識を吸収し、学問の道を歩みながら引き続きこのテーマには向き合っていきたいと考えています。

これからも日々邁進し、もっと面白い、もっとスゴいことをやってしましたいと考えておりますので、みなさんよろしく見守ってください。

   2006年 35日  T.I    

 

 

スペシャルサンクス

 

アンケートに協力してくれた緑陽高校のみなさん

 

インタビューに協力してくれた10人のオタクのみなさん

 

インタビュー録音中場所を譲ってくれた吹奏楽部のひと

 

アンケート集計を手伝ってくれたみんな

 

アンケート集計中ジュースを差し入れてくれたひと

 

緑陽高校の先生方

 

2年次Kゼミのみなさん

 

3年次Oゼミのみなさん

 

この論文の批評をしてくださっT大学教授

 

励ましてくれた友

 

アドバイスと情報をくれたオタクたち